3月22日~24日の日程で、ベンチャー隊のTさんが、「隼章挑戦キャンプ」を行いました。
隼章を取得するためには、「自分を含めた2人以上のベンチャースカウトで、安全と衛生および環境に配慮した2泊3日以上の移動キャンプ(歩行距離20㎞または自転車100㎞以上)を計画し、隊長の承認を得て実施、報告」しなければなりません。
Tさんは今回、「できるだけ廃棄物を出さないようなメニューや調理法」に焦点を当て、計画を立ててきました。
行き先は「ゆるキャン△」の舞台にもなっていた大井川とし、豊田9団の3名のスカウトとともに行くこととしました。
大井川周辺の温泉にも何回か入る予定にしていますが… さて、どんなキャンプになったのでしょうか。
【1日目】
朝7時、自宅を出発です。「行ってきま~す」
新豊田駅で仲間と合流し、愛知環状鉄道、JRを乗り継いで、一路、静岡県の金谷駅へ。
金谷駅で大井川鐡道に乗り換えます。
昔、近鉄で活躍した車両です(懐かしい)。
大井川鐡道はSLや旧車両が走る路線ですが、令和4年の台風15号の影響で、現在は川根温泉笹間渡駅~千頭駅が不通となっています。
そのため、家山駅でバスに乗り換え、千頭駅へ向かいます。
千頭駅では「ゆるキャン△」のキャラクターが出迎えてくれました。
ここで井川線に乗り換え、アプトいちしろ駅を目指します。
アプトいちしろ駅からキャンプ場へはトンネルを通ります。
このトンネルは「ミステリートンネル」で…
こんなのや
こんなのと出会いながら…
到着です。
到着後、設営をし、夕食準備です。
天気はよく、月も出ているのですが… 月のまわりを光の輪が囲んでいます。
「月が暈(かさ)をかぶると雨」ということわざもあるように、天気は下り坂の証拠です。
明日は天気がよくないかもしれません。
【2日目】
3月後半だというのに、とても寒い朝です。
寒さ対策はしてきたものの、それでも寒くて、Tさんは長靴を履いて寝たそうです。
これも「生きるための工夫」ですね!
しばらくすると、雨ではなく雪が降ってきました。
急いで撤営です。
予定を早めて移動を開始し、長島ダム駅で寒さをしのぐことにしました。
長島ダムです。
ダムの迫力よりも寒さが勝り、「寒い」しか言葉が出ません。
駅舎に着きました。
キャンプ場よりはましですが、それでも寒いです。
1時間半後、列車がやってきました。
これに乗り、接岨峡温泉駅へ向かいます。
途中、こんな景色も見られました。
これは奥大井湖上駅。
着きました。
早く、冷えた身体を温めましょう。
お湯はつるつるしていて、とてもいい温泉でした!
風呂上がりに昼食を食べ、午後からの長丁場(八木キャンプ場まで約12キロの徒歩移動)に備えます。
大井川にはつり橋がたくさんあり、この橋は日本最長の「階段式つり橋」だそうです。
こんな橋も渡って…
雨の中を歩いて
歩いて
ひたすら歩いて(雨もやんできました)
八木キャンプ場に到着!
「もう歩きたくな~い」と言ってはいませんが、みんな顔に書いてあります。
隊長が、焚火とマシュマロを差し入れてくれました。
やっぱり火の周りはあったかい!
夕食後、きょう2回目の温泉(キャンプ場近くの白沢温泉)へGO!
ごくらく、ごくらく…
こちらも、いいお湯でした。
【3日目】
3日目は、バス、電車の時間にあまり余裕がないため、5時起床です。
バスを乗り継ぎ、この日最初の目的地「塩郷のつり橋」へ。
きかんしゃトーマスの仲間が見送ってくれました。「また来てね!」
つり橋に着いたので、渡ってみましょう。
けっこう高度感があり、しかも揺れるので、怖いです。
「ゆるキャン△」10巻に出てきた場所ですね。
モデルは難ですが、こんな構図でしょうか。
昔(1960年ごろまで)は、地元の中学生が、この橋を自転車で、しかも傘さし運転で渡っていたそうです(信じられない!)。
橋のたもとにスノーフレークが咲いていました。
さて、最後の目的地「川根温泉」に向け、残り5キロを歩きます。
あと2キロ!
よくがんばりました!
ここのお湯もよかったです。
疲れがとれましたか?
最後は川根温泉笹間渡駅から電車を乗り継いで豊田へ。
家に着くまで気を抜かないように!
SLが走る姿も見られました。
大井川鐡道、金谷~千頭までの早期全線開通を願っています。
今回、Tさんは今までの経験から、装備の軽量化をはかったり、食事等で出るごみ・廃棄物の減量化をはかったりするなど、工夫して移動キャンプに臨みました。
その2点については、工夫しただけの成果は出たのではないかと思います。
確実に今までよりも環境にやさしいキャンプを行うことができましたし、違う団の仲間とともに3日間を過ごし、楽しい思い出をたくさん作ることもできました。
何より安全に、病気・ケガをすることもなく、無事帰ってこられたのは(当たり前ではありますが)素晴らしいことです。
一方、予想以上の「寒さ」対策や、雨の中、長距離を歩き切る体力・気力面などで、課題も残ったのではないかと思います。
それらの反省をもとに、今後、さらにスカウト技能を向上させていってくれることを期待しています。